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「伊藤知之のスキー通信」


by TISKI
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蓮見広樹のスキーテクニック

「最大の魅力は外脚軸」、「足場づくりは次のターンの基点となる動作」
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 8〜10 右ターンから左ターンへ。
 スキーは身体の下に戻り、身体はスキーを追い越す切り換え場面です。
 8と14 足場づくり。
 7から8へグリーンラインの「体軸は起され、足首と膝を曲げ腰を谷スキーへ乗せる」次のターンの基点となる足場づくり動作。
 8は正確な運動イメージですが14では体軸の起す動き(重心の戻し運動)が不足しました。その為、しゃがみ込むように切り換えています。
丁寧なエッジングで足場づくりへと操作する蓮見さんですが、その丁寧さが動作の遅れを作っています。なぜ丁寧にエッジングをするのでしょう。
ターンの後半、身体の下へスキーが戻るように長くエッジングをすると自然に足場が出来るので、上体を戻す(起す)ことが不必要になるからです。上体を使い「アクティブな重心の戻し運動」を取り入れることでタイムアップのヒントになります。丁寧に身体の下までエッジングする運動イメージは、柔らかい雪や滑走ラインを確実に行わなければならないGSセット、スピード系のSGで使われます。
 9 ニュートラルポジション。
 身体の下にスキーが戻り、スキーがフラットになるニュートラルポジション。
 バランスが良く安定して魅力的です。安定したニュートラルポジションは次のエッジングポジションを作り易く、切り換えからエッジングへの流れを感じさせます。
 ※ ターンに必要な重心移動と角付けが出来、能動的にエッジングが始まるポジションを「フリースキーではターンポジション」と呼び、「GSゲートではエッジングポジション」と呼んでいます。
 ※ ニュートラルポジションは、緩斜面では切り換え後直ぐに現れ、急斜面は切り換え後に谷へ向かう途中に現れます。
 10 外足軸
 蓮見さんの最大の魅力はエッジングボジションでの「外脚軸」です。外足軸(ミクリッツ線)が正確に現れている10、11。
 外足軸のイエローラインは股関節から足首へと伸びる直線で効率的な力が伝わり易い機能軸です。
 股関節(大腿骨骨頭)と足首(足首関節中央)を結ぶラインに膝も位置して合理性が高く、左右のエッジングポジション共に安定しています。
 11のオレンジラインは内足軸。股関節と足首を結ぶ内足軸は外足軸と平行が理想。お尻の下に内足を置く運動イメージが効果的。
 12 外向ポジション
 少し強い外向(ターン外向きの上体)は丁寧なエッジングとターン後半を仕上げる運動イメージに活用したと想像できます。7、12、13。
 外向は外スキーの滑りを押さえますからスキーのコントロール性は抜群。減速要素も強くなります。
 スキーの走りをイメージするなら13のレッドのイラストで表した運動を取り入れてみましょう。
 13 イラストの運動イメージ
 レッドイラストの大腿骨を回し、同時に内腰を持ち上げる(レッドイラストの上向き矢印)動きでターンを仕上げてみよう。
 外脚の大腿骨を起す運動にもつながります。
 ちなみに内腰を下げると腰はブロックされ、直ぐさまターンが終了し、SLの動作に変わります。(イラストホワイトの下向き矢印)
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「蓮見広樹のスキーテクニック」
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 丁寧な運動動作と前後に揺れないポジションはスムースなターン弧を作り出し、ミスの少ない滑りです。GSゲートへ直接狙わずに、円いライン取り(コース設定)は物足りなさも見えます。しかしシーズン最後のトレーニングではシーズン中に培った運動イメージを洗練させ、スキルアップを目指せるものでした。
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by ti-ski | 2015-07-08 17:23